長所

「貴方の長所はなんですか?」 ありふれた質問。 だが、未だに答が見つからない。 人より秀でた物がある訳でもなく、 特別な事をしている訳でもない。 自分の長所を探しても、 自分より上にその長所を持つ人がいる。 自分の長所は何だろうか。 よく、人から…

黙祷は夢の中で

夜勤。 出勤は遅く、退勤は早い。 なんて素晴らしいんだろうか。 そんな夜勤にも、大敵がいる。 草木が生い茂る頃、奴らは来る。 蚊だ。 仕事が一段落し、仮眠室に入る。 ベッドに横になり、灯りを消す。 するとどこからか聴こえるあの羽音。 寝れない。 今…

知ってる天井

病に敗れ羽毛に沈む私は、 見慣れた天井を見上げていた なにもせずに過ぎ行く時間を 久々に噛み締めながら、 無力を憂う 秀でた力も特殊な経験も無く 平々凡々な自分が、 他者の努力を横目に生きるだけ ならば動けと、私の良心が言う だがお前も知ってるだろ…

一夜明け帰路に想う

酸欠衝動は、 さユりを知ったその時から今までを 思い返すような、そんな体験だった。 バンド編成のライブを経て、 原点の弾き語りへ。 彼女が奏でる音のひとつひとつが、 彼女が放つ言葉のひとつひとつが、 僕の心の言語化出来ない影を穿ち、 そっと包んで…

ダメなヤツ

僕は昔、絵を描く事が好きでした。 小学生は自由帳に漫画を描き、 中学生はオタク女子に以来されて日番谷冬獅郎を描いていた。 高校生の頃から描く頻度が減った気がする。 絵が嫌いになったんじゃない。 自分より上手く描く人達が周りに溢れている事に気付い…

僕らはみんな壊れてる

『常識』 生きる上で避けては通れないものである。 しかし、 常識とは一体だれが決めたのだろうか。 この世に生を享けたその日から、 今日この日まで、 「当たり前」、「普通」といった曖昧な基準で評価され、また、評価してきた。 恐らく、この世の大多数の…

桜散り蒼茂る

冬の様な寒さが続いた春に 舞い散る桜が終わりを告げる 今年は桜を見られる時間が短かったなぁ 葉桜を見に行った 少し遅めの花見に 青空の下の桜はよく映える 散りゆく桜に青々とした葉 見上げるとヒヨドリが鳴いていた 下を向けば桜の絨毯 その隙間で蟻が巣…

叶うなら、未来予知を

人生は思い通りに行かないものである そんな事は分かってる でも、思い通りに行かない時は、 怒りや、悲しみや、虚しさ そんな感情に溢れる 最近、子供の頃に観ていたドラマをよく観る 懐かしさを感じると共に、 結末や、作品の楽しさを、既に知っているとい…

夢夢

子供の頃、夢を夢と自覚して見ていた 「これは嫌な夢だ」と思うと強く目を瞑る すると、違う夢に移動出来た 誰かに追われていたり 幽霊に出会ったり 夢から夢へと逃げていた 今ではもう夢を移動する事が出来ない 夢だと自覚した時、目が覚めてしまうからだ ま…

マーブル模様

小さな頃は 人を笑わせるのが好きだった バカやってるだけでみんな笑ってくれた でも学校に入って 面白さだけでは評価されなくなった 真面目な人間が褒められていた 小学校に入ってすぐにいじめられた きっとからかいやすかったのだろう バカな僕は先生に何…

部屋の片付けを終えて

人生は取捨選択の連続である と、誰かが言っていた気がする だが、私は全てを手に入れたい 時間も お金も 経験も 友情も 愛情も なにも捨てずに 全てに囲まれて そんな生活があれば良いのに これから私は何を捨てて生きるのだろうか 命が消えるその時に 捨て…

過去を歩く

昔は好きだった 音楽を聴きながら本を読んでいる時間 カメラを片手に散歩している時間 学校からの帰り道 放課後の無駄話 今はもう意欲が湧かない 早く帰って あれをしてこれをして もう寝ないと 遊んだ翌日には休みが欲しくなる 心に余裕が無くなってきた 「…

あゝ無情

偶に、生きる事に疲れる時がある 死にたい訳ではない 何をしに生まれたのか問われても 「何も」としか言いようがない 僕は生きるために生まれたんだろうな 目的も無いし 寝て 食べて 音楽聴いて 働いたり休んだり そろそろこの人生も飽きたなぁ 子どもの頃は漠…

情けは人の為ならず

昔から言っている、座右の銘がある。 『人に優しく、自分に甘く』 困っている人がいたら助けてあげる。 人として当たり前の事だ。 だがこれは、自分の為である。 人を助ける事で、いつか自分が助けられる。 そんな時が来る。 自分の為に人を助ける。 ただし…

行く末

子供の頃に見てた世界って 夢に溢れてて 未来ばかり考えてた 大人になっていく過程で 人間の見なくていい一面や 社会の理不尽な側面が見えてくる 大人になると そんな現実を知っているから それを予測して動いて 失敗しないように生きていく 生き物は失敗や…

1つの可能性

ここ数年で 「『多様性』を受け入れる」 そういった社会の枠組が 大きく発展してきた だがそれと同時に 「『多様性』を受け入れろ」 といった圧力をかける人達が増えてきた 価値観は人それぞれだ それこそが多様性だというのに 少数派を受け入れない人間は悪だ …

天邪鬼定期便

僕は僕を好きな人が好き 恋人に限らず だって 自分のことを興味無い人を好きになったって 意味無いでしょう? どうせ僕のこと見てないんだから 僕は集団の中にいるのが好き でも集団と話すのは苦手 だって 僕はロクな人間じゃないから 僕のこと話したって仕…

なんだっけあれ

なんか書こうと思ったんだけどなぁ 何書こうとしたんだっけ まぁ忘れるって事は大したことじゃないか でも気になるなぁ これ書こうなんて滅多に思わないし きっと理由があるはずだ 何か書こうと思った時、何してたっけな 仕事中だったかな 仕事に関すること…

喉が乾いた

音楽との出会いはとても重要だ 落ち込んでいる時 楽しい時 ラジオで聴いて CDショップで試聴して その時の心と、偶然出会った音楽は 心を動かして記憶に残る 恐らく、偶然というものが重要なのだろう 人から勧められた音楽は 不思議と感動しないものである …

この物語はフィクションです

何者かが、扉を叩いた ここには自分一人だけ 見知らぬ者との対峙は 過去の記憶を蘇らせた 子供の頃 家に鳴り響くインターホン 扉の向こうが恐ろしかった 小さな身体と脳では 居留守をする他に手はない 扉を開ければ殺されるかもしれない 心を閉ざして身を守…

溢れる記憶

夜 カーテンから漏れる街灯の光 天井を這うヘッドライト 読み終えた本の残響に心を落ち着かせながら 過ぎ行く時を忘れ「何も無い」時間を愉しむ あぁ こんな時にも嫌な記憶が僕の邪魔をする くだらないミス 仕事や 会話や 人生 選択肢を間違えては後悔し また…

用法用量を守って正しくお使いください

音楽は精神安定剤だ 心と同じ波長の音を聴く事で 感情を身体の外側に放出し 溜まった想いやストレスを 消化してくれる それに 自分の外側にある喧騒を 音によって遮断してくれる 街並みも 満員電車も 風に靡く木々も まるでミュージックビデオだ 現実を非現…

リサイクル

少し堅苦しい話をしよう 日本国憲法では、基本的人権が保証されている 一言に人権と言っても様々なものがあり それらは互いに干渉し合う事がある わかりやすく説明すると 椅子に座りたい人が 椅子に座っている人を 退けることは出来るのか この場合、答えは…

生い茂る人間

最近、金使いが荒くなった気がする ネット通販の利用頻度が増えていた 以前より早くお金が減っている気がしていた 気がしていただけで 実はそうでもないようだ 永遠とも言える緊急事態宣言のさなか 僕は外出が減っていた ライブハウスも 映画館も 夢の国も …

この物語はフィクションです

テレビからこんな声が聞こえてきた 「信じるか信じないかは、あなた次第です」 都市伝説について話していた 根拠の無い突飛な話 きっと信じる人もいるのだろう 僕は、目に見えるものしか信じない 信じられない だからと言って 宇宙人とか 幽霊とか いないと言…

曲がり角

初めて歩く道が好きだ 知らない道、知らない建物 これは知ってる カナヘビだ かわいいなぁ 同じ物質で構成されているのに 地域が違うだけで空気が変わる 知らない街は、洞窟みたい 進むまで先がわからない 知りたい あの交差点を曲がると、なにがあるのかな …

ここはゴミ捨て場

見るために作ったアカウント せっかくだから自分もブログを書いてみよう 更新は不定期で だってその方が有名人みたい タイトルはゴミ捨て場 読んで字の如く 思考と記憶を捨てる場所 ブログに書く事なんて 所詮ゴミみたいな内容だし こうやって行間を空けると…