溢れる記憶
夜
カーテンから漏れる街灯の光
天井を這うヘッドライト
読み終えた本の残響に心を落ち着かせながら
過ぎ行く時を忘れ「何も無い」時間を愉しむ
あぁ
こんな時にも嫌な記憶が僕の邪魔をする
くだらないミス
仕事や
会話や
人生
選択肢を間違えては後悔し
また選択肢を間違える
『正解は無い』なんて言っても
あれよりマシな選択肢はあったはずだ
思考が邪魔をする
あれ?
あの主人公はどうして泣いていたんだっけ
もう思い出せない